古河クリニック、阪急箕面駅、さくら並木通り、箕面北小学校前、眼科医療法人修進会 古河クリニック

よくある症状

弱視を含む屈折異常(近視、遠視、乱視)

必要に応じて眼鏡処方、コンタクトレンズ処方を行ないます。特に学生の間は黒板の文字がしっかりと見える必要があります。
眼鏡処方後も定期的に屈折異常が進行しないか定期検診をおすすめしています。

 

特に高度近視という近視の度数が強い方は、緑内障や網膜剥離、黄斑変性症など眼の病気のリスクが非常に高くなってきます。
近視の原因は、遺伝要因と環境要因の両方が影響していますが近年、ゲームやタブレット、スマートフォンの普及による環境要因が若い人の近視の進行に非常に問題になっています。日本では2019年、中学校卒業後の小児の近視は80~90%、そのうち約20%が強度近視となっています。

 

環境要因が原因の近視の抑制のために、近くの作業をするときは目から30センチ以上離すこと、長時間作業する場合は30分に一度は窓の外など遠くの方をできれば1分は見るようにしましょう。また屋外にいる時間が長いと近視の抑制に効果があるといわれています。少なくとも一日に1時間は屋外活動をできるように努力しましょう。

 

超低濃度アトロピン点眼薬による近視抑制治療は日本でも現在治験が行われており、将来的には近視抑制の治療薬となると考えられております。しかし、アトロピンの濃度によって副作用が生じたり、点眼加療が終了して数年後には無治療の人とほとんど同程度まで進行することがわかっています。そのため超低濃度で副作用、治療終了後に近視の進行を少しでも抑制できる濃度を治験で臨床研究中です。現在日本で治療に使用されているマイオピン点眼薬はシンガポールで認証された治療薬です。日本では認可されていないため、当院では処方しておりません。

斜視

先天性の場合、弱視や斜頸 (首を傾けて物を見る) の原因となります。手術が必要な場合は大学病院にご紹介させていただいております。
後天性の場合は複視の症状が出てきます。眼鏡にプリズムを加入することで改善することがあります。

結膜炎

花粉症を含むアレルギー性結膜炎に対しては基本は点眼による治療ですが、症状が強い場合は内服処方することもあります。
小児科などで処方していただいた点眼で改善しない場合、春季カタルという強いアレルギー性結膜炎の可能性があります。その場合は治療薬が異なってきますので早めに眼科に相談してください。

 

感染性結膜炎の中にはアデノウイルス結膜炎など、感染性が非常に強く治癒するまで学校や職種によっては仕事を休んでいただく必要があります。アデノウイルス結膜炎が疑われる場合は、涙をふきとって15分ほどで診断できるアデノチェックをおこなっています。

 

白目の充血は、まれに眼球の中に炎症をおこしているぶどう膜炎の可能性もあります。特に視力低下、痛みがある場合は早目に治療を開始しないと視力低下が軽快しない場合があります。

ドライアイ

症状は乾燥感やかゆみ、目があけにくい、まぶしいなど様々です。近年は、コンタクトレンズの使用、長時間パソコンやスマートフォンなどを使用する機会が増えたためドライアイを感じる方がよく受診されます。長期間放置することによって、視力低下、角膜感染のリスクがでてきますので加療が必要です。

 

最近は涙の量ではなく、角膜表面の油層・涙液層・ムチン層の3層構造のバランスが崩れることが原因と考えられています。
症状によって、角膜保護のヒアルロン酸やムチンの分泌を促す点眼薬で治療します。症状が改善しない場合は涙点プラグを挿入することもあります。

ものもらい(めばちこ)

麦粒腫のことをものもらいと呼びますが、ほとんどの方はまぶたが腫れている状態をまとめてものもらいと呼んでいるようです。
炎症の場所や化膿の有無によっていろいろな病気があります。しこりはあるけど痛くない場合は霰粒種の可能性があります。
放置していると大きくなってしまいますので早めに眼科を受診しましょう。

白内障

加齢によって60才を過ぎたころから徐々に視力低下を感じるようになってきます。糖尿病や高血圧など基礎疾患がある方や長期間ステロイドを使用されていると若い年齢から白内障を生じることがあります。特にアトピー性疾患があると目をよくこすってしまうため10代でも急激な視力低下をおこすことがありますが、白内障と同時に網膜剥離を生じていることもけっしてまれではありません。早期発見、早期治療が必要です。

 

白内障によって視力低下がおこってくると、眼底の他の病気による視力低下を自覚しにくくなります。定期的に眼底精査を含む検診をすすめさせていただいております。治療は手術で、混濁した水晶体を人工の眼内レンズに入れ替えます。最近は単焦点だけではなく、ある程度老眼にも対応した多焦点レンズも保険適応になってきています。また、手術をできるだけ希望されない方、少しでも白内障の進行を遅らせたい方には点眼加療もおこなっています。

 

白内障手術を希望される方には基本的には箕面市立病院に紹介させていただいておりますが、ご希望があれば他病院もご紹介させていただいております。

緑内障

加齢、高度近視、ステロイド治療などでリスクは高くなってきます。急激に眼圧が上昇して眼痛、視力低下を生じる急性緑内障発作もありますが、ほとんどの場合は徐々に視野障害がおこってきます。そのため自覚症状がでた時には、かなり緑内障が進行している場合があります。障害された視神経は回復することがないため早期発見、早期治療が必要です。

 

当院でも、めばちこや結膜炎など視力低下以外の症状で受診されて緑内障が見つかることが多く、初診の方や40才をすぎた方、高度近視の方は毎回眼底もチェックさせていただいております。

 

治療は眼圧下降が目的です。眼圧には正常値がないために、点眼で眼圧を下げながら視野障害が進行していないか定期的に視野検査をおこない、進行があれば点眼変更、追加などさらに眼圧下降が必要となります。点眼加療で十分な眼圧下降が得られない場合、視野障害が進行する場合は手術加療が必要となります。

 

緑内障手術が必要な方や初診時にすでに視野障害がかなり進行している方、若い方で緑内障を発症している方などは大阪大学の緑内障外来に紹介させていただいております。ご希望があれば他病院もご紹介させていただいております。

生活習慣病

生活習慣病は以前は成人病と呼ばれていましたが、最近は若い方にもふえてきたため生活習慣病と呼ばれています。

 

糖尿病は生活習慣に影響されないタイプもありますが、生活習慣の乱れによる糖尿病を“2型糖尿病”と呼び、全ての糖尿病患者の9割以上を占めるとされています。糖尿病の合併症に網膜症がありますが、眼底の状態によっては蛍光眼底造影をおこない、血流が悪くなっている場所があればレーザーで網膜光凝固術をおこない進行を抑制する必要があります。さらに悪化した場合は、注射による治療や手術によって眼内の大部分を満たしている濁った硝子体(ゼリー状の液体)を除去します。
糖尿病網膜症の初期はほとんど自覚症状がありません。視力障害を生じた場合はすでにかなり進行している可能性があります。失明のリスクも高く、糖尿病と診断されている方は必ず眼科での検診を受けるようにしてください。

 

高血圧や脂質異常(コレステロールや中性脂肪が基準以上の高値の状態)があると動脈硬化を生じて血管が閉塞することがあります。閉塞した場所や血管によって程度がことなりますが、急激な視力低下、視野が欠けるといった症状がでます。特に動脈が閉塞した場合はできるだけ早い処置が必要になります。眼底は体の中で唯一血管が見える器官なので、内科の先生からも動脈硬化の程度を調べるためにご紹介いただいております。眼底の動脈硬化の程度、左右差がある場合は首のエコー検査でプラークと呼ばれる血栓の原因となる状態がないか調べてもらうこともあります。プラークは脳梗塞の原因となりますので治療が必要となることがあります。眼底の状態によって内科での治療薬が変更、追加させることもありますので定期的な検診をすすめております。

網膜の病気(飛蚊症)

物を見ている網膜の中心部分を黄斑部と呼びますが、加齢とともに黄斑変性症や黄斑円孔、黄斑前膜などいろいろな病気が発症することがあります。いずれも早期診断、治療が必要となります。

 

眼球の大部分を占める硝子体が混濁すると飛蚊症を自覚することがあります。生理的な混濁が大部分ですが、急に発症した、数が増えた、大きくなったなど変化があった場合は眼底の病気の可能性があります。網膜剥離は早期に発見できればレーザーによる治療が可能です。進行してからでは手術をおこなっても視力、視野障害はなおらない可能性があります。早めに眼科を受診しましょう。

 

飛蚊症の場合は、点眼で瞳孔を開いてから診察が必要となることがあります。点眼による散瞳検査後は焦点が合いにくいため自動車や単車など運転されて受診された場合は検査ができず後日再診していただくことになります。また、点眼で瞳孔が開くのに20分程度必要ですので受付終了の30分前までには受診するようにしてください。